校長挨拶

白鴎大学足利高等学校
校長岡部 宣男

校長あいさつ

二十一世紀は人類の夢が実現する100年と言われています。

地球以外の惑星での生物の発見のため、小惑星への探査が始まっています。民間人の宇宙旅行も実現間近です。人工知能を持つアンドロイドが人間と会話をしています。三十年後には人工知能が人間の知能を超えるかもしれないと言われています。さまざまな分野でのイノベーションで私たちの生活に驚異的な変化をもたらしています。たとえば、遺伝子組み換えにより、光る絹の繊維でドレスアップ、ⅰPS細胞による皮膚の再生、夢の乗り物リニア超高速鉄道、燃料電池自動車の実用化、デジタル技術を駆使した超情報化など、今までは、私たちの想像の世界でしか考えられなかったことが現実のものとなっています。本当にびっくりすることばかりです。

しかし、現実の社会では明るいことばかりではありません。色々な問題が山積し、考えさせられることがたくさんあります。地震や津波による大震災、台風や局地的なゲリラ豪雨による河川の氾濫、土砂崩れ、竜巻などの自然災害、エボラ出血熱などのウイルス感染、PM2・5による大気汚染、乱獲や自然破壊による絶滅危惧種の増加、地域紛争によりたくさんの人たちが難民となって国外に逃れるなど、深刻な問題が多発しています。  数年前、病院の待合室で読んだ週刊誌の内容に考えさせられたことがありました。それは、海外旅行好きの日本人男性が東南アジアを旅してカンボジアのベトナム国境近くのユースホステルを利用した折に、ホステルの主人から「日本人にとって、社会の発展とはどういうことですか。」と問われました。男性は「人々が快適でより便利な生活を日々送れて、様々な情報を仲間と共有できて、常に経済成長を続けることです。」と答えました。主人は「カンボジアのような途上国での社会の発展は、日本のように物に溢れ、情報に溢れ、振り回されることではなく、まずは、①衣食足りて、余ったら分け合う。②親子・兄弟姉妹が仲睦まじく一緒に暮らせる。③職業に貴賤はないが、誇りうる仕事に就ける。こういう人たちが増えることが社会の発展だと思います。」と話を返されたということです。国内の混乱により、家族は散り散りになり、仕事にも就けず貧困により十分な食事も摂れない子供たちがたくさんいることも聞かされたということです。

世界の人口はこの十年で約十億人増加し、およそ七十二億人になりました。それぞれ国や地域で様々な文化を持ち生活しています。これからは今まで以上に地球的規模(グローバル)で発想できる人を目指さねばなりません。二十一世紀を生きる皆さんは、プルスウルトラの精神で一歩前に踏み出し、社会の発展に寄与して欲しいと思います。